領域代表より
領域代表 吉川 雅英
この「クロススケール新生物学」も残り二年となりました。この4月からは新たな公募班の方々も加わり、早速、秋保で行われた領域会議(水上さん、ありがとうございました)での活発な議論に参加して共同研究が開始しているのではないかと思います。
ちょうど、中間評価報告書を文科省に提出したところなので、その中から現在までの成果をかいつまんで紹介しましょう。まず、publicationとしては、計画班 10 班から 論文 80 報と総説 14 報、公募班 15 班: 論文 24 報と総説 4 報が発表されています。この中には、共同研究で出版された論文15報も含まれています。また、現在も領域内で50件以上の共同研究が進んでいます。これらの共同研究によって、細胞生物学の新たなパラダイムや現象が分子レベルで解明できることを願っています。例えば、組織・生物の非対称性を産む仕組み、細胞の極性、組織レベルで病気を引き起こす仕組み、などが分子レベルから解明出来ると良いなあ、と考えています。
また、本研究領域としては、オープンに運営をすることを考えており、領域内の共同研究を奨励すると同時に、領域外、特に残念ながら前半二年で終わってしまった公募班との共同研究も継続して成果を出していくことも重要と考えています。若い方は、ぜひ、この領域の技術やネットワークを十分に生かし、面白い(←ここが一番重要)研究を楽しく進めて下さい!