NEWS LETTER

領域代表より

領域代表より

吉川 雅英 写真
領域代表 吉川 雅英

この「クロススケール新生物学」領域が立ち上がって、はや1年が経とうとしています。実は、この領域は、2019年の夏に稲葉さんが提案してくれたものです。一度目は残念ながらヒアリングにも進めなかったのですが、二度目は皆さんが十分に準備を進めたお陰で、この領域を立ち上げることができました。

本領域は、分子レベルから細胞レベルまでをシームレスに観察する事で、新しい生命現象を見つけようということをコンセプトに、それぞれの領域で最先端の方々に集まっていただきました。本領域の一つの目標は、バーチャルな「クロススケール細胞計測センター」です。申請準備の時期がコロナのパンデミックと重なり、いろいろと大変でもありましたが、リモートの会議という新しい道具が得られたことで、その運営がスムーズにできる様になったと感じています。

特に、良かったと感じるのは「共同研究をする事が良いこと」という文化がみんなに伝播している事です。これまでも、ほかの新学術領域の班会議などに参加したことがありましたが、多くの場合、それぞれの研究室の間で交換されるのは「成果」で、これほど人の交流、試料の交流が活発にされている班会議は無かったように感じます。領域会議でも、夜遅くまで皆さんが活発に議論していて、今後も皆さんの研究が発展していくのではないかと思います。実際、我々の研究室も、早速、公募班の方と共同研究を始めてみて、研究が格段に進みました。

公募班や若い方には、この領域を、是非フルに活用いただき、成果を出していただければと思います。